屋外で敷設するケーブルは、一般的に寒さよりも暑さに弱いイメージですが、実は寒さでダメージが生じたり劣化して寿命が縮むこともあります。外気温が氷点下になる寒冷地では特に、雪の直接的な影響や紫外線に融雪剤と、様々な外的要因が被覆に襲い掛かります。寒冷地では材質によって硬化現象が起こり、ケーブルの場合だと被覆に亀裂が入って水分が入り込み、導体が腐食してトラブルが発生することがあります。いくら防水仕様でも、細かいひび割れが生じると毛細管現象で水分が内部に浸透しますから、寒冷地で敷設するケーブルの選定には注意が必要です。
固定や束ねるバンドも同様に、環境に合わせて選ばないとトラブルの原因になるので、使いたい場所で問題なく使用できるか要確認です。一般用のケーブルは常温での使用を想定していますから、高温になると温度の影響でフニャフニャになり、逆に寒冷地だと硬く曲げにくくなります。これも材質によるところが大きいですが、温度の影響を受けやすい被覆だと、少しキツめに曲げるだけでダメージが入ってしまいます。柔軟性の低下による耐久性の減少が原因ですから、寒冷地でも使えるケーブルを選び、環境に適合した活用をするのが正解です。
当然ながら一般的な仕様の製品と比べてコストが高くなるので、適材適所で使用する数を必要最小限に抑えることが大切です。過剰な性能や機能もコストアップの要因ですから、何が必要なのかを明確にした上で、希望に合う製品を絞り込んで選ぶことをおすすめします。
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