雪国では塩カルが結束バンドに与える影響に注意

結束バンドは電気の配線作業などを行う際の必需品で、電源ケーブルを束ねて整理したり、固定具に縛りつけたりするのに使われます。輪ゴムやひもなどに比べると丈夫で耐久性が高く、結び目などを作らなくても簡単に締め上げ、その状態を固定できるため非常に便利です。結束バンドには用途に応じてたくさんの種類があり、長さや幅のバリエーションも豊富です。素材は石油系の合成樹脂が大半を占めますが、特殊な環境下で使われるものの中には金属性もあります。

また、同じ樹脂であっても使用する場所に合わせてそれぞれ適した種類に分かれています。耐熱性・耐候性・耐塩性など、素材の配合によっていろいろな特性を持った製品があります。耐熱性と耐候性は分かるとして、耐塩性とはいったい何かというと、これは塩害が起きやすい場所で使うためのものです。塩害とは海岸地方などで塩水を含んだ風の影響で建造物や電気設備などが傷みやすくなる現象のことをいいますが、海から遠い地域であっても、塩カルによって引き起こされることがあります。

塩カルは正式名称を塩化カルシウムといい、融雪剤や凍結防止剤などの主原料となっている塩化化合物です。この塩カルが道路脇などに設置されているケーブルを束ねた結束バンドの表面に付着すると劣化が早くなり、破断などの事故を生む原因となります。そのため、耐塩性を備えた結束バンドは海岸地方だけでなく、降雪量の多い地域でもよく使われます。

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